2025年2月14日の記事

酒造り初参加
  • ー酒造り初参加

  • 中川:今回杉浦さんに初めて仕込み作業に参加していただきました。

  • 杉浦:麹造りと、醪の仕込みをさせていただき、全てが新鮮でした。どのように発酵しているか興味が湧いてきて、毎日中川さんに「今どうですか」と連絡したくなるくらい気になりました。お酒造りにも関われたことでより想い入れが強くなったように思います。昔の農家は農閑期にお酒造りをしていましたが、自分もそのようになれているということなんです。昔の人たちの気持ちがわかってくるんじゃないかと期待していますし、毎年続けていくことでいろんな発見がありそうです。

  • 中川:杉浦さん自身がこの里山で栽培されたお米で、酒造りにも関わられたことで、より農家酒屋の意義が深まったように思います。この酒蔵で、農家さんと一緒にお酒造りがしたいと想い描いてきたので、それが実現できて嬉しいですし、手を貸していただいて大変助かりました。

今年のお酒の出来
  • 杉浦:本当に大変な作業だなと実感しました。こんなに汗をかくなんて思っていなかったし、普段の農作業とも違う大変さを感じました。蔵のお二人に必死に付いていっていました。でも、お客さんが美味しく飲んでくれるかなとか、喜んでくれるかなとか、蔵人のような気持ちが芽生えました。これからも一緒に作業をさせていただき、造りについて理解を深めたいです。

大変な作業
  • ーお酒の出来。甘みと瑞々しさ 大地のエネルギーの余韻

  • 中川:本日お酒が搾られました。搾りたてを利かれていかがですか?

  • 杉浦:すっと入ってくるお酒だと思います。舌の上に乗せてから、口の中にぶわっと広がってゆく感じ。余韻っていうんですかね。食用精米程度にしか磨いていないけれど、こんなに透明感のあるお酒に仕上がるなんて驚いています。

  • 中川:杉浦さんのお米は個性的で、精米歩合が低くても非常に瑞々しい味わいを表現することができます。年々精米歩合を低くしてきましたが、それでもこの瑞々しさは変わりません。昨年は、しっかり甘みを残す設計にしたのですが、この透明感や瑞々しさが甘みとともにより感じられる味わいとなりました。今年も、 お米由来の甘みを残しつつ瑞々しい酒質を目指しました。これは杉浦さんの特別栽培米じゃないと表現できない味わいです。瑞々しさもありつつ、余韻に大地のエネルギーも感じられるようなお酒に仕上がりました。

搾りたて
  • 杉浦:私の農業も、肥料をほとんどやらない、大地の力だけで作っています。大地の力がお米に入って、それを活かした造り方をされている。一貫していますね。葛城山麓醸造所(山麓蔵)は、里山の持続が最終目標ですね。お酒を楽しめるだけでなく、里山を守れるというのは、里山や環境保全に興味のある人たちにも手に取っていただける機会が増えたのではないかと思います。ここに蔵があるお陰で、農業に興味を持つ人も増えてくれたら嬉しいです。

  • ー広がる秋津穂栽培の輪

  • 杉浦:今年からこの集落で、何名かの方々が、秋津穂栽培を始められます。私もよく知る方で、率直に嬉しいです。これまでこの集落の酒米作りは、私と油長さんだけで行われてきましたが、山麓蔵が出来たことで新規参入が実現しました。近年農業を辞めるかたが出てき土地が空いてきて、どうにかしたいなと私も思っていました。そこに、私と油長さんの取り組みをずっと見られていた方々が、自分達もやってみようと声を上げてくれました。これで何枚かの田圃が荒れずに済むと、僕からも感謝しています。あとは自分の仲間ができたことも嬉しいです。酒米談義ができる人が以前はいなかったですから。お互い切磋琢磨でき、技術的なことを共有しあったり、感想を述べてみたり、僕みたいに酒造りに関わってもらえたら、この村も変わっていくんじゃないかなと思います。

  • 中川:山麓蔵は、地域の方々、農家の方々との共生というのが大きなテーマですが、そこが実現できるかが少し不安でもありました。けれど少しずつ共感をいただけているのかなと感じています。私にとっても希望ですし、お酒造りを通して農家さんや地域の方とこのような関わり方ができるのだと気づかされました。お互いが少しずつ歩み寄れている感じがしています。

  • 杉浦:新しい方々は若い方が多いです。これからこの集落を担う方々が始めてくれたというのが大きいです。

  • 杉浦と中川プロフィール
  • ー山麓蔵で蕎麦と日本酒を

  • 杉浦:杉浦農園では、水の便がよくない田圃では蕎麦栽培を行っています。先日関東のお蕎麦屋さんにも高く評価いただきました。今年はその方々と、この山麓蔵のテラスでお蕎麦と日本酒のイベントを計画中です。またSNS等でお知らせいたしますのでどうぞ楽しみにお待ちください。

商品紹介

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農家酒屋限定
2025年3月の1回のみ出荷限定500セット

S 風の森 農家酒屋 杉浦農園 ver. 2024 (720ml、1 本)

秋津穂 特別栽培米 酒粕 (500g)付き


 

3,960円(税・送料込)

杉浦農園と沢山の援農者の皆様で育てた特別栽培米の秋津穂を、
「里山を100年先に繋ぐ」をテーマとする、葛城山麓醸造所にてお酒にしていただきます。
この醸造所は、里山で育ったお米を、この地でお酒に醸し、皆様にお届けすることで、
里山農業を持続可能なものとするものです。お米をほとんど磨かず、
この土地の風土と特別栽培米の個性を最大限に表現。
2025 年 3 月にお酒が出来上がり次第お届けします。

商品の発送は、毎週金曜日(木曜日0:00までのご注文分)となります。
到着日時指定については、別途ご相談ください。

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