上槽の日 油長酒造前の通り
中川:本日、杉浦さんのお酒が出来上がりました。お酒を利かれていかがですか。
杉浦:フルーティで、すごく軽くて、風の森らしい発泡感もある。去年に比べてとてもジューシーですね。
搾りたてを利き酒
中川:今回は90%精米で仕込みました。お米を1割くらいしか磨いていない、食べるお米と同じくらいの磨き具合なのですが、ここまで果実味がしっかりありながら、ライトで飲み口の重たくないお酒が仕上がるというのは私たちもすごく驚いています。
杉浦:果実酒のような、シードルのような酸味もすごくあって飲みやすいですね。
中川:今まで経験したことのない味わいが出来上がったと思います。杉浦さんのお米は他の秋津穂に比べて透明感が高く仕上がるという特徴があるので、あえて、90%ながらも、90%とは思えない軽快で果実味溢れるお酒を目指しました。
杉浦:まさに、飲みやすくて日本酒の入り口になるようなお酒ですよね。この液体のとろみをみてください。
中川:炭酸ガスもしっかり液中にとどまっているのが感じていただけると思います。杉浦さんのところで、お米作り・特別栽培米を知って、プロジェクトに参加され、でも日本酒は初めてというかたもいらっしゃると思います。このお酒を機に、日本酒を新たに知っていただけると嬉しいです。
杉浦:日本酒が好きな方も、初めての方も楽しんでいただけるお酒だと思います。本当に中川さんお疲れさまでした。ありがとうございました。
中川:ありがとうございます。杉浦さんのお米だから出来上がるお酒にまさに仕上がって、ほっとしていますし、早く皆さんに飲んでいただきたいです。
葛城山麓醸造所 完成予想内観
杉浦:ところで、秋津穂を作っている秋津穂の里の真下に、蔵を建設中ですね。
中川:2024年、葛城山麓醸造所という山麓の小さな蔵を稼働予定です。そこでは、その山麓地域で採れるお米の個性をしっかりと引き出したお酒造りをしたいという想いがあります。杉浦さんのお米は透明感のある酒質に仕上がるという特徴がありますが、まず杉浦さんのお米でその個性を活かしたお酒造りをし、ゆくゆくは農家さん毎の違いも表現してゆきたいです。私たちは今回、こういった透明感あるライトなお酒を杉浦さんのお米だからこそ出来るんじゃないかと考え、山麓蔵の取り組みも見据えながらチャレンジさせていただきました。
建設中の蔵 2023年11月
杉浦:昨日行きましたが建物の形がほぼほぼ見えてきました。奈良県の吉野杉をふんだんに使っているそうですね。遠目にみると、どこのホテルかなと思うような美しさです。そこで中川さんは醸造責任者としてお酒造りをされるのですね。僕が畑仕事をしている横で、中川さんがお酒を仕込んでいる、そういうことになりますね。
中川:お米を蒸したり、麹を造ったり、杉浦さんを始めその山麓地域で作っていただいたお米を主にしながらお酒造りをしていきたいと思っています。建物は2024年明けには出来上がる予定です。機材を入れて、24年の夏頃からお酒造りを開始する予定です。今回秋に収穫していただいたお米の一部をそこで使わせていただきます。
杉浦:それが1号目のバッチとなるわけですね。蔵の最初のお酒に使っていただけるのは光栄です。中川さんがうちの地域に来て、一緒に仕事ができる。そんな感じがしてとっても嬉しいです。
葛城山麓醸造所 完成予想イメージ
・秋津穂 杉浦の特別栽培米(720ml、1本)
・秋津穂 杉浦の特別栽培米 真中採り(720ml、1本)
・秋津穂 特別栽培米 酒粕(500g)
・秋津穂 特別栽培米 白米(2合)
・リーフレット
5,940円(税込)
私、杉浦と沢山のボランティアの皆様で育てた特別栽培米の秋津穂を、
油長酒造さんによってその魅力を低精白で余すことなく最大限に表現。
1月下旬ごろに特別栽培米秋津穂の酒粕と白米をセットにしてお届けします。
お米の生産記録を記したリーフレット付きです。